「必勝完遂」看板がある運動会の写真、憲兵の上着…「身近な戦争」伝える 川内歴史資料館が資料展

2022/07/31 21:00
戦中戦後の資料が並ぶ企画展=薩摩川内市の川内歴史資料館
戦中戦後の資料が並ぶ企画展=薩摩川内市の川内歴史資料館
 鹿児島県薩摩川内市の川内歴史資料館は、終戦記念展示「資料に見る郷土の戦争」を開催している。憲兵の上着や国民学校の日誌など、地元に残っていた81点の戦争資料を展示し、悲惨な歴史を伝える。10月16日まで。

 2006年から毎年続ける恒例の企画展。ロシアのウクライナ侵攻で戦争がクローズアップされる中、「身近にあった戦争の歴史を知り、平和を感じる機会に」と地元の資料を集めた。

 亀山国民学校の運動会の写真には「大東亜戦必勝完遂」の看板が見られる。国民を管理し必要な人材集めに利用した「国民労務手帳」も展示。終戦間際に川内市街地を焼き尽くした空襲や戦後復興の写真も並ぶ。

 学芸員の出来久美子さんは「戦争体験者に話を聞けるのも最後の時期だろう。平和について気づきになれば」と来場を呼びかける。

 入館料は大人200円、小中高校生100円。月曜休館(8月15日は開館)。同資料館=0996(20)2344。

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