泣き叫ぶ子どもを袋に入れる「ヨッカブイ」=22日午前、南さつま市金峰町高橋
鹿児島県南さつま市金峰町高橋で22日、水難防止を願う国選択無形民俗文化財「ヨッカブイ」(高橋十八度踊り)が4年ぶりにあった。シュロの皮をかぶった大ガラッパ(ヨッカブイ=夜具かぶり)が子どもたちを追いかけて捕まえ、かます(穀物袋)に次々入れると、泣き声が集落内に響いた。
30~40代のヨッカブイ7人は「ヒョー、ヒョー」と奇声を上げながら高橋保育園や玉手神社で大暴れ。近くの有木依都ちゃん(2)は何度も脅かされ大泣きした。母茉奈さん(34)は「なかなか体験できない伝統行事。でもちょっとかわいそうだったかな」と話した。
神社では園児の相撲やヨッカブイの十八度踊り奉納もあった。高橋振興会の小辻義博文化部長(52)は「高齢化で継承は大変だが子の元気な声が聞け感無量」と語った。