「休戦ではなく終戦を」 イスラエルとハマス、ガザ戦闘休止で合意にパレスチナ滞在歴のある医師らが訴え

2023/11/24 08:30
プラカードを掲げ、停戦を訴える参加者=23日、鹿児島市中央町のJR鹿児島中央駅
プラカードを掲げ、停戦を訴える参加者=23日、鹿児島市中央町のJR鹿児島中央駅
 イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止に合意したことを受け、現地を知る鹿児島県内の関係者は23日、「休戦ではなく終戦を」「日本でも声を上げて」と訴えた。

 パレスチナに3度滞在した鹿児島市の研修医堀部碧さん(37)は、同市であった「かごしま福祉と憲法を考える会」の学習会にオンライン参加し講演。「日本を含む世界各国がイスラエルの戦争犯罪に目をつむり、ジェノサイド(民族大量虐殺)に加担している」と指摘した。

 その上で「一時的な休戦ではなく、早く終わらせてほしい。草の根運動で政治や経済を動かしていくことが根本的解決につながる」と強調した。

 学習会の参加者は同市のJR鹿児島中央駅前で「子どもを殺すな」「停戦を」と記したプラカードを掲げ、ガザへの攻撃に抗議。南さつま市加世田津貫の無職上野貢一さん(73)は「解決策は難しいが、目を背けずに正しい情報を得る努力をしたい」と話した。

 一方、イスラエルのネタニヤフ首相は休止後に戦闘を再開し、ハマスの掃討と人質全員の奪還を目指すと明言している。ガザ南部に隣接するエジプト出身のサム・ハッサンさん(58)=鹿児島市=は「住民の福祉活動を担うハマスが絶滅するとは思えない。悪循環だ」と批判。「永久に戦争を止めるには世界中の圧力が必要。戦争を経験した日本こそ声を上げるべきだ」と求めた。

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