無病息災などを願い勢いよく竹筒を回す担ぎ手=7日、指宿市山川浜児ケ水
鹿児島県指宿市山川浜児ケ水で7日、一年の健康や豊作を祈る「サンコンメ」が4年ぶりにあった。小銭を詰めた竹筒を担いでぐるぐる回る風変わりな伝統行事。数えで15歳の中学生4人が集落のつじで舞い、住民130人が取り囲んではやした。
保存会の浜島勝一さん(82)によると、元は漁師のニセ入り儀式。フラフラするまで回らせて船酔いの感じを味わわせたという。「回れ回れ」「まだまだ回れ」と声をかけられながら、中学生が長さ約2メートルの竹筒を何度も回した後、強く地面にたたきつけた。割れて小銭が飛び散ると、子どもたちが一斉に拾い集めた。
山川中2年の森永陽仁さん(14)は「竹筒が重くて目が回った。いろんな人が集まって楽しかった」と話した。