父も祖父もエースの血筋、サシで勝負なら負けない5歳…種雄牛「中津秀」 霜降り度遺伝能力県内初の10点台で歴代1位に 

2024/09/27 07:00
霜降り度合で歴代トップに立った新規種雄牛「中津秀」(県肉用牛改良研究所提供)
霜降り度合で歴代トップに立った新規種雄牛「中津秀」(県肉用牛改良研究所提供)
 鹿児島県肉用牛改良研究所(曽於市)は26日、新規種雄牛「中津秀(なかつひで)」の遺伝能力を調べたところ、霜降り度合を示すBMS(最高12)が10.4となり、県内歴代1位になったと発表した。県有種雄牛で10を超えるのは初めて。高級部位のロース芯面積も歴代2位の成績だった。

 中津秀の凍結精液を人工授精した去勢牛8頭の枝肉を調べた。BMSのこれまでの最高は「吉高竜(よしたかりゅう)」が昨年記録した9.5で、大幅に向上した。県平均は7.1。中津秀のロース芯面積は平均75平方センチ、枝肉重量は513.5キロ、バラの厚さは9.1センチ、皮下脂肪厚は2.2センチで、いずれも県平均より優れていた。

 中津秀は2019年4月に鹿屋市で生まれた。父は14年にBMS、ロース芯面積ともに当時の歴代トップとなった「秀幸福(ひでさちふく)」、母の父は通算で30万本以上の精液を供給したエース種雄牛「華春福(はなはるふく)」で、母の祖父は「金幸(かねゆき)」。

 川嶋啓介所長(58)は「肉質・肉量ともに優れ、県内和牛の改良や生産者の経営にも貢献できるだろう。今後調べていく脂肪の質についても期待ができる」と話した。

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