福岡高裁宮崎支部
2020年に鹿児島県鹿屋市で、交流サイト(SNS)で知り合った女性=当時(35)=を絞殺し車を奪ったとして、強盗殺人などの罪に問われ、一審の鹿児島地裁判決で無期懲役とされた無職の被告男(32)=本籍肝付町=の控訴審第2回公判が5日、福岡高裁宮崎支部(平島正道裁判長)であった。死亡するまでの時間から絞殺だと主張する検察側に弁護側が反論。検察側は控訴棄却を求め結審した。判決は来年1月23日。
控訴審初公判で、検察側は犯行に使われたとされる車の目撃証言を提出。弁護側によると、検察側は、目撃者が不審な車を見つけてから発車するまでの時間は約6分間で、偶発的に窒息死するには時間が短いと指摘。シートベルトでの絞殺以外考えられないとした。
これに弁護側は「目撃時間が正確ではない」と主張。「短時間でも条件が重なれば押さえつけや束縛行為で死に至る」と訴えた。
一審判決によると、被告は20年9月16日、鹿屋市の駐車場に止めた軽乗用車内で、女性をシートベルトで絞殺し、車を奪って垂水市の土手に遺棄した。