仮設道路が張り巡らされ自衛隊基地の整備が進む馬毛島=10日、西之表市の馬毛島上空(本社チャーター機から)
「馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会」と「馬毛島基地反対裁判を支援する会」は、基地着工2年となった12日、鹿児島県西之表市民会館で集会を開いた。沖縄県石垣市の宮良麻奈美さん(32)が、石垣島への陸上自衛隊配備計画の賛否を住民投票で求める運動について報告した。
石垣市の市民グループは2018年、配備に関する説明や議論が不十分として、有権者の4分の1を超える1万4000筆余りの署名を集めた。市条例は、4分の1以上の署名で住民投票を請求でき、市長は実施しなければならないと規定。しかし、市議会で否決され住民投票は実現しなかった。
運動は10代後半から20代の若者が主導した。宮良さんは「民主主義はコストや時間がかかり面倒で、勝つことも難しい」と指摘。「でも、基地を自分たちの問題だと捉え、島の未来を決めるため主体的に行動を起こした経験は大きい」と話した。