鹿児島県警は8日、うそ電話詐欺の被害者に実施した意識調査の結果を公表した。犯人から連絡があった際、約74%が「全く不審に思わなかった」と回答。約86%が「だまされないと思っていた」と答えた。
県警が2021、22年に認知した被害者87人のうち、70人が回答。防犯意識を高めてもらおうと、初めて結果を公表した。
75%が60歳以上、61%が女性だった。うそ電話詐欺の注意喚起を受けたことが「ある」は、84%。90%が家族など相談相手が「いる」と答えているが、72%が未相談だった。
半数以上の被害者が「手口を知っていれば思いとどまった」。還付金詐欺被害の20人のうち、18人(複数回答あり)は「市役所や金融機関の職員を名乗ったことから信じてしまった」と答えた。
調査結果は近く県警のホームページに掲載する。22年は58件(前年比29件増)、約7865万円(同約4680万円増)の被害が発生した。生活安全企画課の竹原裕二理事官は「自分も被害に遭うかもしれないと防犯意識を高く持ち、お金が絡む電話を受けたらまずは家族などに相談してほしい」と呼びかけている。