新幹線全線開業11年 「暮らし便利に」鹿児島居住の83% 福岡の1.4倍 「恩恵」実感大きく 九州3紙アンケート

2022/03/01 08:28
 全線開業から12日で11年となる九州新幹線について、南日本新聞、熊本日日新聞、西日本新聞の九州3紙合同アンケートで暮らしへの影響を尋ねたところ、鹿児島県に住む人の83.9%が便利になったと感じていることが分かった。福岡県居住者の1.4倍、熊本県の1.1倍に当たり、恩恵の実感が大きいことがうかがえる。料金は約8割が高いと感じていた。

 アンケートは、南日本新聞「こちら373」など3社の無料通信アプリLINE(ライン)を使い、1月28日〜2月20日に実施。九州を中心に1960人から回答があり、うち鹿児島県内は372人だった。

 「九州新幹線によってあなたの暮らしは便利になったと思いますか」との問いに、県内の242人(65.1%)が「思う」、70人(18.8%)が「どちらかと言えば思う」と回答。「どちらかと言えば思わない」が24人(6.5%)、「思わない」18人(4.8%)。18人(4.8%)は「乗ったことがない」だった。

 福岡県居住者で「思う」「どちらかと言えば思う」と答えたのは計59.6%。熊本県は計76.0%、全体では計67.8%だった。

 「料金についてどう思うか」の問いには、鹿児島県の居住者のうち241人(64.8%)が「やや高い」、68人(18.3%)は「とても高い」を選び、合わせて83.1%に上った。「ちょうどよい」が62人(16.7%)で続いた。回答者全体では「やや高い」60.8%、「ちょうどよい」21.8%、「とても高い」16.6%などだった。

 JR九州への要望を聞いたところ、値下げや割引充実など料金に関する意見が目立った。昨年3月で販売終了した「九州新幹線2枚きっぷ」の復活を求める声も上がった。昨年11月、熊本県を走行中の新幹線車内で男が液体をまき、火を付けた事件などを踏まえ、所有物検査や見回りの徹底といった安全対策の強化を求める意見も多かった。新型コロナウイルスの感染防止策の強化を望む人もいた。

 3社の取材に対し、JR九州広報部は「事件を受け、車内巡回の強化や乗務員の異常時対応能力の向上に努めている」と回答。2枚きっぷの復活予定はなく、インターネット予約を通じた割引の活用を促した。

 アンケートは、ラインのフォロワーの生の声を知るのが目的。無作為で民意を把握する世論調査とは異なる。
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