首席を獲得し、観客に感謝する出品者ら=9日、霧島市牧園
第12回全国和牛能力共進会(全共)の審査最終日となった9日は、鹿児島県勢が快進撃を見せた。複数の牛をセットで審査する4、5、6区で次々に首席を獲得。特に種牛と肉牛計7頭を総合的に評価する花形6区(総合評価群)では初の頂点に上り詰めた。首席獲得者の喜びの声を紹介する。
4区・拵正人さん(62)=湧水町
みんなの力でここまで来られた。大会に向けて、餌の量を調整し体形をそろえるのは大変だったが、鹿児島の牛が全国の舞台で認められてうれしい。
4区・藤山粋さん(47)=霧島市
県代表に決まってから「日本一を取る」と言い続け、有言実行できた。両肩に地元の人の思いをのせて挑んだので、恩返しができて良かった。
4区・落合新太郎さん(26)=霧島市
周りの人たちが「日本一を取れる」と言ってくれるのを信じてやってきた。毎日シャンプーや調教に協力してくれた市の担当者に感謝している。
5区・宮園春雄さん(87)=鹿屋市
牛飼いを始めて60年超の積み重ねでここまで来た。小さな牛小屋から日本一を取るなんて感慨深い。荷が重く夜も眠れなかったが、今は最高の気分だ。
6区・鶴田洋行さん(46)=南大隅町
手綱調教に初めて挑戦し不安があった。毎週、関係機関の方々が一生懸命指導してくれたのは感謝しかない。妻や幼い娘の応援も心強かった。
6区・上別府将さん(44)=鹿屋市
種牛も肉牛も1位という完全な首席を目指していたので、ちょっと悔しさがある。種雄牛「安亀忠」の市場での評価が高まればうれしい。
6区・前田龍二さん(46)=東串良町
日本一になるため、全部門を制覇する勢いで取り組んできた。種牛でも一番を目指していたが、総合評価群(の首席)なので胸を張って帰れる。
6区・江籠範厚さん(53)=南さつま市
正直、プレッシャーを感じていたので首席を獲得できてほっとしている。共に挑んだ肥育農家は実力のある2人なので、とても心強かった。
6区・中山正美さん(73)=長島町
首席獲得に貢献できて良かった。首席に決定し、種牛の部の審査場内を1周した時、誉れを感じた。今後も県の肥育をけん引できるように頑張る。
6区・新地正清さん(72)=鹿屋市
全国レベルの大会に出場するのは初めてで、首席に驚いた。素質のある牛で、とても運が良かった。いろんな方々の支援のおかげ。ありがたい。
8区・中山高司さん(71)=鹿屋市
いい前評判をいただきプレッシャーを感じていた。結果は夢のよう。鹿児島黒牛を飼っている人たちに少しは貢献できたかと思う。