奄美 特別保護区に違法な昆虫わな バナナ入れた網を木につるす 環境省が4基確認

2021/07/09 11:09
湯湾岳の麓に広がる世界自然遺産候補地の森=宇検村の湯湾岳展望台から
湯湾岳の麓に広がる世界自然遺産候補地の森=宇検村の湯湾岳展望台から
 環境省は8日、奄美大島の国立公園特別保護地区と特別地域で昆虫採取目的の違法トラップ(わな)が4基見つかったと明らかにした。うち同地区の1基にリュウキュウノコギリクワガタ2匹が入っていた。いずれのエリアも学術研究目的以外のわな設置は原則禁じられている。

 同省によると、宇検村と大和村にまたがる湯湾岳の同地区とその周辺で5日に見つかった。バナナを入れた網を樹木につるし、昆虫をおびき寄せる仕掛けだった。リュウキュウノコギリクワガタは絶滅危惧種でなく、捕殺されていなかった。

 県の「奄美群島希少野生生物保護対策協議会」が8日あり、同省が昆虫のわな設置の現状などを報告。昆虫の活動が活発になる6月下旬以降に増えるとし、島内5市町村の担当者に情報提供を呼び掛けた。

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