噴煙を3000メートルまで上げる諏訪之瀬島の御岳=12日午後1時27分、十島村中之島(鹿児島地方気象台提供)
十島村諏訪之瀬島の御岳で12日午後11時30分ごろ、噴火があり、噴煙の高さが3600メートルに達した。気象庁が2003年に同村中之島で噴煙の高さの観測を始めて以来最高。同日午後1時19分ごろにも噴煙の高さが3000メートルの噴火があった。
11日から12日午後11時半までに、爆発が4回、噴煙量が中量以上の噴火が15回あり、計13回、噴煙の高さが2000メートルを超えた。福岡管区気象台によると、大きな噴石が4回飛散し、最大で西に400メートル飛んだ。火砕流は確認されていない。噴火警戒レベルは3(入山規制)を継続している。
京都大学防災研究所の井口正人教授は、火山ガスを放出し噴石を飛ばす活動から、火山灰を放出して噴煙量が多くなる活動に移行していると指摘。「一時的な活動低下に向かっている」と分析した。これまでの噴煙の高さの最高は17年8月3日と今月11日の2800メートル。