書き損じはがきで途上国の子の学び支援 世界寺子屋運動 鹿児島は累計110万枚、全国一の収集数 3月末まで募集

2022/02/07 11:11
県内の学校や個人から、封筒やレターパックで届くはがき=鹿児島県庁
県内の学校や個人から、封筒やレターパックで届くはがき=鹿児島県庁
 「世界寺子屋運動」に力を注ぐ鹿児島ユネスコ協会(吉田浩己会長)は、書き損じたはがきや未使用の切手などの提供を呼び掛けている。はがきを換金して、学校に行けない途上国の子供たちを支援する取り組みで、1989(昭和64)年に始まった。会によると、鹿児島はこれまでの累計で110万枚以上を収集。協力する学校や個人のリピーターが多く、全国の都道府県で一番集まりがよいという。

 全国では2020年度、5291万円に相当する112万枚の書き損じはがきや切手が集まった。鹿児島は167の学校が約3万2000枚、708の個人・団体などが約2万8000枚を集めるなど計7万1500枚。通信制の屋久島おおぞら高校ははがき4373枚、切手1184枚を集めた。

 これまで世界44カ国1地域で535の寺子屋を建設し、約135万人に学びの機会を届けてきた。11枚の書き損じはがきで、カンボジアでは1人が1カ月学べるという。吉田会長は「新型コロナウイルスの世界的なまん延により、子どもたちを巡る教育環境はますます悪くなっている。恵まれない子どもたちのために、年賀はがきなどの支援をお願いしたい」と話した。

 未使用のテレホンカードや図書券・お米券などの金券も提供可能。3月末まで募集している。〒890-8577、鹿児島市鴨池新町10の1、県文化振興課内、鹿児島ユネスコ協会書きそんじハガキ係。問い合わせは県庁=099(286)2111(内線2524)。

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