来場者にお薦めの本を紹介する指宿高校の生徒=指宿市十町の米永書店
指宿市十町の米永書店で、近くの指宿高校の生徒によるビブリオバトルがあった。創業90年を超える同書店の移転新築オープンを記念し、生徒が中心となって企画した。4人がそれぞれお薦めの一冊を挙げ、持ち時間5分で見どころを紹介。一般の観客約80人の投票で最も読みたい「チャンプ本」を選んだ。
社会や地域の課題の中から生徒自身が興味のあるテーマを選び、解決を目指す授業「柏葉ACTIVA」の一環。「書店と本とつながりと」と題し、まちの本屋を守る活動に取り組んできた班が同書店とコラボして21日に開催した。
発表した4人は本のエピソードと自身の経験を重ね合わせたり、観客に質問を投げかけたりしながら、本の魅力をアピール。聴覚を生かしたミステリー「きこえる」(道尾秀介著)がチャンプ本に選ばれた。
紹介した2年の有留羽奏さんは「1週間前から図書室に入り浸り、構成を考えてきた努力が実った」と喜んだ。
発表者の1人で、バトル運営にも携わった1年の田中咲妃さんは「思った以上にたくさんの人がきてくれてうれしい。次は小中学生にも本を読んでもらえるような企画を考えたい」と語った。