平川動物公園のインドゾウ(同園提供)
鹿児島市は15日、平川動物公園(平川町)で飼育中のインドゾウやシロサイなど8種類について、10年後は園からいなくなる可能性があることを明らかにした。絶滅の恐れがある希少動物として移動規制の対象となっており、寿命を迎えた後も新たな個体の確保が難しいため。
園によると8種類はほかに、ホオジロテナガザル、ジャガー、エラブオオコウモリ、マレーグマ、シンリンオオカミ、ワタボウシパンシェ。種の保存法などで国内外の希少種は商取引や譲り渡し、輸出入が制限され、国内の飼育数も少ない。
種によっては、他の動物園と協力しながら繁殖に力を入れるが、現状のままだと、現在飼育している個体が寿命を迎えることで、平川動物公園から姿を消すという。
このほか、2016年に策定した展示動物の収集計画に基づき、ホオジロテナガザルやニホンジカなど4種は自然減を待ち、飼育は取りやめる方針を説明した。計画で「可能であれば早急に導入したい動物」と分類した13種類のうち、マサイキリン、ボルネオオランウータン、ホッキョクグマ、インドゾウについては、導入が「非常に難しい」とした。
平川動物公園で飼育している動物は8月末時点で139種1043点。