初めての追悼式参列への思いを語る奥村森男さん=鹿児島空港
15日に東京の日本武道館である全国戦没者追悼式に、鹿児島県から戦没者の遺族11人が参列する。14日、鹿児島を空路で出発した。
遺族は戦没者のきょうだいや子、孫などで40~80代。新型コロナウイルス拡大の影響で、県は2020年の参加を見送り、21年は代表1人のみ出席。今年は3年ぶりに参列遺族団を結成した。
追悼式で県代表として献花する鹿屋市郷之原町の奥村森男さん(81)は、生後6カ月の時に出征した父の末森さんが35歳で戦死した。ニューギニアから戻ってきた遺骨の箱は、振るとコロコロ音がしたのが記憶にあるという。戦後も、集めておいてあった不発弾が爆発して自宅が焼失するなど、母や祖母と苦労しながら生活してきた。
初めての式を前に「二度と同じような思いをする人が出てほしくない。戦没者に思いをはせ、ウクライナの戦争が早く終わるよう祈りたい」と語った。