かつお節づくりの工程の説明に聞き入る安武はなさん(左から2人目)=枕崎市桜木町
33歳で亡くなった母親の闘病記「はなちゃんのみそ汁」で知られる福岡市の大学生、安武はなさん(19)が24日、鹿児島県枕崎市のかつお節工場を見学した。父親の信吾さん(58)と「みそ汁講座」を開き大学ではフードマネジメントを学ぶ。かつお節の本場で魅力を再確認した。
2013年に枕崎水産加工業協同組合から「鰹節ジュニア大使」に認定され、今年6月に「大使」に昇格した。確かな知識を得て情報発信するため、9年ぶりの生産現場再訪。信吾さんと、大学の友人の3人で訪れた。
同市桜木町の金七商店工場では、カツオをさばく生切りから煮熟、焙乾、カビ付けといった一連の工程を見学。煙と熱気のこもる作業場で汗びっしょりになりながら熱心にメモを取り、話に聞き入っていた。
25日は同組合の冷蔵施設や枕崎漁港の水揚げ風景などを見学した。はなさんは「これから、かつお節を削る際に思い入れが変わるかも。学んだことを講座などで伝えたい」と話した。