三井ホーム鹿児島（鹿児島市）は、鹿児島県の伝統工芸品である竹細工と手すき和紙を使った壁掛け時計「ＴＲＡＤ　Ｆｌｏｗ」３種類を数量限定販売している。伝統工芸品の新商品開発と販路拡大を支援する県の事業の一環。

　同社と鶴田手漉（てすき）和紙、鹿児島市竹工芸振興組合、ＮＯＺＯＭＵ工房、三井デザインテックの共同事業体が、県工業技術センターや県特産品協会の支援を受けて開発した。伝統の技を生かし、試作を重ね、時を経るほどに魅力を増し愛着が深まる時計を目指した。

　３種類のうち「編」は、鹿児島の真竹を二重に輪弧編みした繊細な作り。「彩」は、薩摩焼などに使われる「丸七宝武田菱柄」を表現した鶴田手漉和紙に、彩雲をイメージした和紙を重ねた。「然」は、淡いベージュ色の和紙を重ねている。いずれも３万９６００円、３０個限定。

　３月２８日、開発メンバーらが鹿児島市の南日本新聞社を訪れた。三井ホーム鹿児島の児島伸幸取締役は「納得いく商品ができた。部屋に美しく溶け込み、時に思いをはせる時計となってほしい」と話した。

　問い合わせは、同社オーナーサポート部（水・日・祝除く）＝（０１２０）７０２３２１。同市の鹿児島モデルハウスにサンプルを展示中。