【衆院選鹿児島2区】初当選の三反園さん「懸命に汗かく」 元知事のプライド捨てたつじ立ち実る

2021/11/01 02:01
支持者からの花束を手に喜ぶ三反園訓さん=31日午後10時52分、鹿児島市谷山中央3丁目
支持者からの花束を手に喜ぶ三反園訓さん=31日午後10時52分、鹿児島市谷山中央3丁目
 三つどもえの争いとなった2区は、元鹿児島県知事で無所属新人の三反園訓さん(63)が、自民前職の金子万寿夫さん(74)と野党統一候補で共産新人の松崎真琴さん(63)を退け、初当選した。草の根活動が実を結び、「故郷への恩返しとして、懸命に汗をかく」と宣言した。

 午後10時40分ごろ、各社が「当選確実」と報じると、鹿児島市谷山中央3丁目の事務所に拍手と歓声が沸き起こった。駆け付けた三反園さんは「多くの方々にご支援いただき、勉強させてもらった」と感謝した。

 自公の推薦を受け2期目を目指した昨夏の知事選で敗北。「感謝の気持ちを伝えたい」と退任後、故郷の指宿を含む2区でつじ立ちを始めた。

 元知事のプライドを捨てた。雨の日も暑い日も寒い日も、ひたすら手を振り続けた。運動靴には穴があき、冷ややかな視線も向けられた。それでも日を追うごとに応えてくれる人が増え、「故郷のためにもう一度働きたい」との思いが募った。

 選挙区の奄美は金子さんの出身地。無謀との声もあったが6月、出馬を決めた。唯一の武器は知名度。知事時代のつてを頼って選挙区をくまなく回り、課題に耳を傾けた。草の根活動は徐々に浸透。強固な組織力を誇る金子さん、野党共闘の松崎さんを振り切った。

 テレビ局記者としてかつて毎日通った東京・永田町が職場になる。「築いた人脈を生かし、国民の声が反映される身近な政治を目指す」と誓った。

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