奄美大島で捕獲されたマングース(環境省提供)
環境省は1日、鹿児島県の奄美大島に生息する特定外来生物マングースが2021年度は捕獲されなかったと発表した。18年4月を最後に4年連続ゼロで、同省は最短で23年度秋の「根絶宣言」を目指している。
21年度は島内5市町村の12カ所で目撃情報があったが、探索犬などの調査で痕跡は見つからなかった。全域474地点に設置した監視カメラにも写っていなかった。同省は「生息数が極めて少ないか、根絶できている状態」としている。
奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「生き残りを防ぐため、わなによる捕獲や探索犬を使った調査、目撃情報の呼びかけを続ける」と話した。
マングースはアマミノクロウサギなど希少な野生生物を捕食する。ピーク時の00年ごろは約1万匹とされたが、本格的な駆除が始まった同年以降、年々減っている。