ユニカラーが開発した鹿児島県産100%の竹紙コップ=17日、日置市
竹紙製品の開発を手掛ける印刷業の協業組合ユニカラー(日置市)は、鹿児島県産竹を100%使った紙コップを開発した。竹間伐材の利用拡大と脱プラスチックにつながる商品として売り出す。同社によると、純国産の竹紙コップは全国で初めて。
同社は、中越パルプ工業川内工場(薩摩川内市)が製造する竹紙を使い、これまでストローや、液漏れしない食品包装材を開発してきた。今回、県の補助金を活用し、静岡県の紙コップメーカーの協力で、耐水などのテストを重ねて商品化した。竹紙は撥水(はっすい)剤の浸透率が高く、耐水性に優れているという。
コップは直径8センチ、高さ10センチ。10個セットで発売予定で、価格などは今後決める。今月上旬に東京であった展示会で紹介し、県外の飲食業や農業関係から購入の申し入れがあるという。
岩重昌勝理事長(61)は「竹林を整備し里山を再生するために、間伐材の利用拡大が重要。脱プラにもつながり、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献できる製品としてアピールしたい」としている。