島民や観光客を追い回すボゼ=13日午後5時、十島村悪石島
鹿児島県十島村悪石島で13日夕、旧暦の盆行事を締めくくる「ボゼ祭り」があった。太鼓の音に導かれ、盆踊り広場に現れた仮面神ボゼは、逃げ回る島民や観光客を棒で追い回し邪気を払った。
新型コロナウイルス禍で島外客への披露は3年ぶり。縦じま模様の大きな仮面をかぶり、ビロウの葉をまとった3体が赤土を付けた「マラ棒」を手に登場。ボゼから赤土を付けられると厄払いができるという。
盆踊り保存会の有川和則会長(70)は「今年のボゼも元気があった。感染が収まったら、もっと多くの人に見に来てほしい」と話した。
悪石島のボゼは2018年、甑島のトシドン、薩摩硫黄島のメンドンとともに「来訪神 仮面・仮装の神々」として世界無形文化遺産に登録された。