海から引き揚げられた米戦闘機のプロペラ=25日、長島町指江の町歴史民俗資料館
〈戦後77年 戦争遺跡を歩く〉米軍戦闘機のプロペラ=鹿児島県長島町
長島町歴史民俗資料館の敷地に、海中に墜落した米戦闘機のプロペラが置かれている。1947(昭和22)年に近くの海で漁の網にかかり、引き揚げられた。
三つの羽根(全長約1.7メートル)を備え、一つは先端部が大きく曲がっている中央の接続部分は原型をとどめる。
管理人の山崎友喜さん(69)によると、当初は45年7月、沖合で貨物船を襲撃したB25爆撃機4機のうち、爆弾の水柱に衝突して沈んだ1機と考えられていた。戦史研究家が、同年3月に九州や四国を攻撃した米コルセア戦闘機のプロペラと鑑定した。
当時、海岸沿いの地区では町民が防空監視を担っていた。山崎さんは「経緯をしっかり記録したい」と語る。