ピンクだけどベニトンボ 東南アジア、台湾に生息 温暖化の影響か、本州四国へ北上中

2021/06/14 07:00
水辺で羽を休めるベニトンボ=鹿児島市城山町
水辺で羽を休めるベニトンボ=鹿児島市城山町
 「鹿児島市でピンクのトンボが飛んでいるのを見た。赤トンボの変異種なの?」。同市石谷町の中嶋多恵子さん(51)から南日本新聞社に疑問の声が寄せられた。9日の昼前、同市立美術館近くを歩いていると、大きさは約3センチで鮮やかなピンクの羽を広げて舞うように飛んでいた。

 昆虫を調査研究する「虫央堂」代表の塚田拓さん(53)=同市吉野町=に11日、現地で撮った写真を確認してもらった。「ベニトンボの雄で間違いない」という。

 日本トンボ学会自然保護推進委員の成見和總(かずふさ)さん(80)=同市田上台4丁目=によると、ベニトンボは主に東南アジアや台湾に生息。1954年、国内で初めて指宿市の池田湖と鰻池で生息が確認された。2001年ごろから鹿児島市街地、07年には九州全域でも見られるようになった。近年、温暖化の影響か本州・四国へと北上している。

 雌は薄茶色。雄だけが名前の通り深紅色で、成熟するにつれて色が濃くなっていく。6~9月によく見られる。中嶋さんは思わずスマートフォンで撮影したといい、「羽根までピンクでかわいらしく、幸せな気持ちになれた」と話した。
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