桜島をバックにトーチを掲げ、力強く駆ける東京五輪の聖火リレー。走者は平川拓也さん=1964年9月9日、鹿児島市上之園町のナポリ通り
南日本新聞社が撮影した写真で、57年前の東京五輪聖火リレーを振り返ります。第2回は「街へ」。
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聖火が鹿児島に到着した1964(昭和39)年9月9日、リレーはまだ鴨池にあった鹿児島空港からスタートした。
「第一走者高橋さんらは中郡小までの二キロの距離が走り足らぬといった表情だ」「高麗橋四つかどで第三走者平川拓也君と甲南高グループへ。ナポリ通りのフェニックスと花壇、それに五輪を染め抜いた日の丸が三メートル間隔ではためく」(南日本新聞夕刊)
リレーはナポリ通り、高見馬場など沿道を埋める市民の歓迎を受け、当時、山下町にあった鹿児島県庁(現・かごしま県民交流センター)へ到着。ここで一夜を過ごした。県庁前広場は、聖火をひと目見ようと多くの人々で埋め尽くされた。