「これからは、頑張りすぎず、好きなことをぼちぼちやっていきたい」と話す西郷輝彦さん=2013年3月、鹿児島市の南日本新聞社
ヒット曲「星のフラメンコ」やテレビの時代劇で親しまれた歌手で俳優の西郷輝彦(さいごう・てるひこ)=本名・今川盛揮(いまがわ・せいき)=さんが20日午前9時41分、前立腺がんのため、東京都内の病院で亡くなった。75歳。鹿児島市出身。
1947年生まれ。小学生のころから音楽好きで、鹿児島商業高を中退し大阪でのバンドボーイなどを経て、64年2月に17歳で「君だけを」でレコードデビューした。「星のフラメンコ」のほか「十七才のこの胸に」「星娘」などがヒットし、橋幸夫さん、舟木一夫さんとともに「御三家」と呼ばれた。NHK紅白歌合戦には10年連続で出場した。
テレビの時代劇「江戸を斬る」で遠山金四郎役を務めたほか、大河ドラマ「独眼竜政宗」などに出演し、俳優としても活躍の場を広げた。森繁久弥さんの「屋根の上のヴァイオリン弾き」など舞台にも出演した。
歌手辺見マリさんと72年に結婚しその後、離婚。タレント辺見えみりさんは長女。
2017年11月、前立腺がんを公表。21年4月にオーストラリアに渡航し、先端治療を受けていた。
所属するサンミュージックは、ホームページで葬儀は近親者のみで執り行うと公表。「皆様のお心の中にて故人への祈りをささげていただけますことを、心よりお願い申し上げます」とコメントした。