【図解】あびきの発生
鹿児島地方気象台は23日、数分から数十分の短時間に潮位が上下する「あびき」(副振動)が、春先にかけて起きやすくなるとして注意を呼びかけた。潮位変動が100センチを超すこともあり、海岸や河口付近の低地が浸水したり、係留中の船舶が転覆したりする恐れがある。
あびきは、沖合の気圧が急激に変化してできた波が増幅し、湾や港に到達する現象。春先は中国上海の沖合で低気圧が多く発生するため、九州西岸や奄美地方で起きやすい。
気象庁は昨年3月、枕崎市で107センチの潮位変動を確認。2010年3月には薩摩川内市の上甑島で、小型漁船が転覆する被害があった。