稲盛和夫さん命日 故郷の塾生ら墓前で誓い「学んだ哲学を実践。社員の幸せ追求し恩返ししたい」

2023/08/24 22:16
〈資料写真〉2015年7月、南日本新聞のインタビューで、「自分一人で生きているのではない」と周囲への感謝の大切さを語る稲盛和夫・京セラ名誉会長=京都市伏見区
〈資料写真〉2015年7月、南日本新聞のインタビューで、「自分一人で生きているのではない」と周囲への感謝の大切さを語る稲盛和夫・京セラ名誉会長=京都市伏見区
 昨年、90歳で亡くなった京セラ創業者の稲盛和夫さんの命日の24日、経営哲学を学ぶ経営者でつくる「鹿児島盛経塾」の塾生20人が、鹿児島市の草牟田墓地にある稲盛家の墓に手を合わせ、偉大な師をしのんだ。墓参後、塾生らは経営体験を発表する勉強会を開いて学びを深めた。

 塾生らは花が供えられた墓前に向かい、経営を教わったことへの感謝を伝えた。塾生が集まる前に降っていた大雨がやんで日が差すと「塾長がいらっしゃるといつも晴れていた」などと思い出を語り合った。

 盛経塾で代表世話人を務める上原靖洋さん(48)は「厳しい指導の土台には、深い愛情と人を慈しむ気持ちがあった。塾生は塾長の魂に引かれて集まっていた」と思いをはせ、「学んだ哲学を実践し、社員の物心両面の幸せを追求して恩返ししたい」と誓った。

 勉強会では、ふじリゾート(指宿市)の藤岡隆彦社長(37)が経営体験を発表した。稲盛さんの教えを基に作成した経営哲学「フィロソフィ」を社内で輪読していると報告。「不況は成長へのチャンス」という教えを基に、新型コロナウイルス禍の苦境も前向きに乗り越えたとして「フィロソフィの学びと実践は、社員との絆を深め、会社を発展させるために欠かせない」と語った。

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